30代:病院
WBCをみながら考えた「やりがい」
2026年3月、野球の国際大会、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が盛り上がりをみせています。
プロ野球選手は、チーム所属の契約社員でありながら、個人事業主でもあります。成果をあげ、チームの勝利に貢献することで、高いお給料をもらうことができます。
WBCに参加して、もらえるお金は多くありません。例年より前倒しで準備する必要があること、ケガをして給料が下がることを考えると、リスクばかりが目立ちます。しかし多くの選手はWBCへの参加を望みます。彼らを突き動かしているもの、それは「やりがい」なのだと思います。
与えられた役割の中で、チームのために何ができるのか。考え、行動に移すことで得られる「やりがい」は、お金にかえがたいものなのでしょう。
がん治療に関わる薬剤師も、きっと本質は同じはずです。
目の前の処方せん、患者さんの訴えに、行動をおこせるかどうか。有害事象を疑う患者さんの一言、最適な支持療法の提案。知識がなければ見逃していたものが、目にとまります。
「問題なし」と判断することも専門性です。それでも、患者さんのために「何かできるはず」と思ったなら、私たちが関わる意味が生まれます。その姿勢の中から得られるものこそ、私たちの「やりがい」です。
プロ野球選手と違って、私たちは長く薬剤師の専門性をみがき続けることができます。「やりがい」を求めて職能を発揮していけば、後輩たちがあこがれる薬剤師になれるかもしれません。そこには新しい「やりがい」があると思います。
そんなことを考えながら、「推し」選手の姿をみていました。
〔2026.5.1〕
