日本臨床腫瘍薬学会とは


本会は病院、薬局、大学、製薬企業に所属する薬剤師やがん関連領域に関わるすべての人々が連携協力し合うとともに、がん薬物療法に関する学術研究の進歩や科学的根拠のあるがん薬物療法の開発・普及により、最善の治療効果の実現、副作用の軽減、重篤な健康被害の未然防止を図り、がん医療の発展や公衆衛生の向上に寄与することを目的とした学会です。
 

 




 理事長の加藤裕芳(かとう ひろよし)です。理事長を拝命し2年目を迎え、ご挨拶させていただきます。

 一般社団法人日本臨床腫瘍薬学会(JASPO)は、2011年に発足し、今年で8年目を迎えました。その間、会員数も増え今年の4月には3500名を越える学会となりました。また、外来がん治療認定薬剤師(APACC)を777名認定し、わが国のがん薬物療法の適正化の一翼を担える学会へと成長しました。今後もJASPOが社会の期待に応えられるように学会の運営に努めてまいります。

 昨年度の事業として、3年間かけて編纂してきました「臨床腫瘍薬学」を発刊しました。本書は「薬剤師が体系的に、標準的ながん薬物療法を学べる書籍」として100名を越える会員がそれぞれの専門分野を分担して執筆し、抗がん薬を中心に据え、治療・支持療法などを分かりやすく解説しました。がん薬物療法の教科書としてご利用いただき、がん薬物治療の知識をさらに深め、がん患者の薬学的管理にお役立ていただければと思っております。

 がん薬物療法は、免疫チェックポイント阻害薬の上市とともに新たな時代を迎えております。それらは、高い有効性が期待される一方で、経済性や免疫関連有害事象などの新たな課題も議論されています。さらに分子標的薬との併用療法や免疫チェックポイント阻害薬の2剤併用療法に加え、ペムブロリズマブでは「MSI-High」を有する固形癌が適応となり、その広がりを示しております。このように日々新たな治療法が誕生する中で質の高い薬物治療を提供するためには、それに関わる薬剤師の日々の研鑽が欠かせません。JASPOは各種セミナーや学術大会、学会誌、メーリングリストを通じてがん薬物治療を学ぶ初学者からエキスパートまで薬剤師の知識の向上を支援しております。

 今年度の薬剤師の大きな課題として「薬機法の改正」が国会にて現在審議されております。今回の改正では、外来患者における服薬期間中のフォローアップの義務化や保険薬局の機能付の中では、がん等の専門的薬学管理に医療提供施設と連携して対応できる保険薬局の体制整備が求められています。これはJASPOが目指して来たことと一致するものであり、今後も外来の化学療法をサポートする外来がん治療認定薬剤師を認定するとともに、ガイダンスの策定など地域医療連携の推進にも努め、認定薬剤師間による理想的な連携を目指します。

 最後に、昨年の総会で行った「禁煙宣言」の啓発・普及活動をさらに進め、欧米より遅れている本邦における禁煙対策の推進に学会として努めてまいります。

2019年5月
一般社団法人 日本臨床腫瘍薬学会 理事長 加藤 裕芳


JASPOでは、病院、薬局、大学、製薬企業などに所属する薬剤師やがん関連領域に関わる皆様からのご入会をお待ちしております。



さらに詳しく:〔入会のご案内〕


JASPOでは、外来がん薬物療法および関連する領域の知識・技術とがん患者のサポート能力を備えた薬剤師を養成し、国民の保健、医療、および福祉に貢献するために、「外来がん治療認定薬剤師(APACC)認定制度」を設けています。





JASPO「外来がん治療認定薬剤師」の役割イメージ


さらに詳しく:〔認定制度について〕