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2024年9月 効能効果等追加承認医薬品のお知らせ

2024年9月27日 17時44分

2024年9月に承認された効能効果等追加承認医薬品の中から、がん関連の薬剤を紹介いたします。詳細は添付文書、ならびに添付の資料をご確認下さい。

効能等変更承認医薬品

◎ジャカビ錠5 mg、10 mg、内用液小児用0.5 %(ノバルティスファーマ㈱)

一般名:ルキソリチニブリン酸塩

変更された効能・効果

〇造血幹細胞移植後の移植片対宿主病(ステロイド剤の投与で効果不十分な場合)

変更された用法・用量(下線部追記)

<錠>
通常、成人及び12歳以上の小児にはルキソリチニブとして1回10mgを1日2回、12時間毎を目安に経口投与する。患者の状態により適宜減量する。
通常、6歳以上12歳未満の小児にはルキソリチニブとして1回5mgを1日2回、12時間毎を目安に経口投与する。患者の状態により適宜減量する。

<内用液>
通常、6歳以上12歳未満の小児にはルキソリチニブとして1回5mgを1日2回、12時間毎を目安に経口投与する。患者の状態により適宜減量する。通常、6歳未満の小児にはルキソリチニブとして1回4mg/m2 を1日2回、12時間毎を目安に経口投与する。患者の状態により適宜減量する。

ジャカビ錠.pdf

◎パドセブ点滴静注用20 mg、30 mg(アステラス製薬㈱)

一般名:エンホルツマブベドチン(遺伝子組換え)

追加された効能・効果(取消線部削除)

がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮癌

変更された用法・用量(下線部追記)

通常、成人には、エンホルツマブ ベドチン(遺伝子組換え)として1回1.25mg/kg(体重)を30分以上かけて点滴静注し、週1回投与を3週連続し、4週目は休薬する。これを1サイクルとして投与を繰り返す。ただし、1回量として125mgを超えないこと。なお、患者の状態により適宜減量する。 ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)と併用する場合は、通常、成人には、エンホルツマブ ベドチン(遺伝子組換え)として1回1.25mg/kg(体重)を30分以上かけて点滴静注し、週1回投 与を2週連続し、3週目は休薬する。これを1サイクルとして投与を繰り返す。ただし、1回量として125mgを超えないこと。なお、患者の状態により適宜減量する。

パドセブ点滴静注用.pdf

◎キイトルーダ点滴静注100 mg(MSD㈱)

一般名:ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)

追加された効能・効果(取消線部削除)

がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮癌

用法・用量(変更なし)

通常、成人には、ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)として、1回200mgを3週間間隔又は1回400mgを6週間間隔で30分間かけて点滴静注する。

キイトルーダ点滴静注.pdf

◎タフィンラー小児用分散錠10 mg、カプセル50 mg、カプセル75 mg(ノバルティスファーマ㈱)

一般名:ダブラフェニブメシル酸塩

追加された効能・効果

 <小児用分散錠>
〇BRAF遺伝子変異を有する低悪性度神経膠腫
〇標準的な治療が困難なBRAF遺伝子変異を有する進行・再発の固形腫瘍(結腸・直腸癌を除く)

<カプセル>
〇BRAF遺伝子変異を有する低悪性度神経膠腫

変更された用法・用量(下線部追記)

<小児用分散錠>
トラメチニブとの併用において、通常、小児にはダブラフェニブとして体重に合わせて次の用量を1日2回、用時、水に分散して空腹時に経口投与する。

体重 1回投与量
8kg以上10kg未満 20mg
10kg以上14kg未満 30mg
14kg以上18kg未満 40mg
18kg以上22kg未満 50mg
22kg以上26kg未満 60mg
26kg以上30kg未満 70mg
30kg以上34kg未満 80mg
34kg以上38kg未満 90mg
38kg以上42kg未満 100mg
42kg以上46kg未満 110mg
46kg以上51kg未満 130mg
51kg以上  150mg

<カプセル>

トラメチニブとの併用において、通常、ダブラフェニブとして以下の用量を1日2回、空腹時に経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
・ 成人には、1回150mg
・ 小児には、体重に合わせて次の用量

体重 1回投与量
26kg以上38kg未満 75mg
38kg以上43kg未満 100mg
43kg以上51kg未満 125mg
51kg以上  150mg
タフィンラーカプセル.pdf

◎メキニスト小児用ドライシロップ4.7 mg、錠0.5 mg、錠2 mg(ノバルティスファーマ㈱)

一般名:トラメチニブ ジメチルスルホキシド付加物

追加された効能・効果

<小児用ドライシロップ>
〇BRAF遺伝子変異を有する低悪性度神経膠腫
〇標準的な治療が困難なBRAF遺伝子変異を有する進行・再発の固形腫瘍(結腸・直腸癌を除く)

<錠>
〇BRAF遺伝子変異を有する低悪性度神経膠腫

変更された用法・用量(下線部追記)

<小児用ドライシロップ>
ダブラフェニブとの併用において、通常、小児にはトラメチニブとして体重に合わせて次の用量を1日1回、空腹時に経口投与する。

体重 投与量
8kg以上9kg未満 0.3mg
9kg以上11kg未満 
0.35mg
11kg以上12kg未満 0.4mg
12kg以上14kg未満
0.45mg
14kg以上18kg未満 0.55mg
18kg以上22kg未満 0.7mg
22kg以上26kg未満 0.85mg
26kg以上30kg未満 0.9mg
30kg以上34kg未満 1mg
34kg以上38kg未満 1.15mg
38kg以上42kg未満 1.25mg
42kg以上46kg未満 1.4mg
46kg以上51kg未満 1.6mg
51kg以上  2mg

<錠>
ダブラフェニブとの併用において、通常、トラメチニブとして以下の用量を1日1回、空腹時に経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
・ 成人には、2mg
・ 小児には、体重に合わせて次の用量

体重 投与量
26kg以上38kg未満 1mg
38kg以上51kg未満 1.5mg
51kg以上 2mg

メキニスト錠.pdf

会員の皆さまにおかれましては、情報をご確認のうえ、関係者に情報提供するとともに周知していただき、当該医薬品の適正使用に努めて戴きますようお願いいたします。

(中野)